まめに働く どこまでも

下流老人にならないために仕事・子育て・投資に奮闘する作業療法士のブログ

えぇぃ給与公開じゃぁ!作業療法士の給与とその背景の巻

こんにちは

マメに働く作業療法士のまめです

 

今回は作業療法士として働く私の給料公開とともに、はたして適切な給与なのかどうか?を給与を払う側である病院の収益とともに考えてみます。え?そんなこと言いから、まめは給料いくらやねん!って??まぁまぁ落ち着いて…

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OTといえばペグボードのイメージなのはなぜだろう?

そもそも給与はどこからきてるか?

病院の収入は『診療報酬』です。『診療報酬』とは医師などから受ける医療行為には細かく点数が付けられていて、診察を受けると最後に窓口で領収書をもらった際に、〇〇点とよくわからない数字が書いてるそれのことです。

みなさん『自己負担 3割』というキーワードをなんとなく聞いたことがあると思います。残りの7割は?あなたが加入している保険協会です。国民健康保険協会けんぽ、組合…です。昨今は高齢化のため自己負担割合が1割の高齢患者さんの割合が大変多くなり、逆に健康保険料を支払う若い世代が少ないため、健康保険制度の崩壊がささやかれています…

 

一体、自分はどれだけ稼いでいるのか?

ではセラピストの皆さん。自分が勤めている病院の施設基準いえますか?自分が行うリハビリは1単位いくらかわかりますか?総合実施計画表は何点でしょう?全部は記載しきれませんので、『リハビリテーション料 診療報酬』とかでググってください。

例:施設基準Ⅰの病院で脳血管障害の患者さんのリハを3単位行った場合

245点×3単位=735点  735点×10円=7350円

…ていう感じです。1時間ですよこれ?みなさん一日、何単位くらいとっていますか?実際に自分が取得した単位と点数を調べてみたら結構大きい額を稼いでいます。じゃぁなぜお給料が少ないのか??

 

病院の支出とは?

人件費、医薬品機、医療機器・機材費、給食費、材料費、設備関連費、その他ランニングコスト…などです。中でも、やはり一番大きいのは人件費です。医師に続くコメディカル(薬剤師、看護師、技師、セラピスト達…)は診療報酬を生み出すことができますが、コメディカル以外の病院を支えてくれている方は診療報酬が定められていませんので、その方の分のお給料分も働かなくてはいけません。

また、病院の規模が大きく沢山の人を雇い検査機材も充実し設備費のかかるようなところでは、必然的に私たちセラピストに回ってくるお給料が少なくなる傾向にあると私は感じます。逆に仕事面では、忙しい…ただ症例数が圧倒的に多いので、セラピストの経験値としては上がるというメリットでしょうか…家庭を持つと、なかなか365日稼働の病院に勤めるのは難しいです。

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そして給与公開

まず初めに勤めたのは総合病院でした。回復期リハビリテーション病棟がメインの病院で検査機材はかなり充実し、いろんな診療科目がありました(勤務している医師が多い)。また付属の施設もいろいろありました。

新卒~3年目 月収手取り23万円なり

昇給はありませんし、病院の経営がどうとかでボーナスはカットされ続け、私は寸志を数回しかいただけませんでした。『せめてボーナスなけりゃ、意欲おちる…』と消えていった先輩、元気かな?

 

次の病院は回リハと療養病棟が半々くらいでした。こちらも回リハ病棟があるので365日稼働でした。前に勤めていた病院と違い、病床数が少なく、それに応じて職員数も少なく、大きな機材なんかはほとんどなかったと思います。

4年目~7年目 月収手取り(たしか)25万円なり

少しUPしました。当時、新卒セラピストを多く抱えていた病院だったので新人教育なんかも少しさせてもらいました。

 

そして現在は療養型の割合が多い病院。日祝休みです。残業は一切ありません。子供がいると助かる職場です。子供の保育園・小学校行事はなんせ土日が多いんです。こちらもこじんまりしている病院です。

8年目~現在 月収手取り30万円なり

昇給はあと2年くらい?ボーナスというより寸志みたいなのがあります。きっと今は住宅ローン減税の恩恵もあるので、また数年後から手取りは減るでしょうが…

 

作業療法士平均年収は平成30年度賃金構造基本統計調査によると32.9歳で約408万円だそうです。作業療法士含めセラピストは日々進歩する医療にアンテナを張っておかなければいけないし、技術向上が必要です…リハビリひとつで人生が変わるといっても過言ではないですし、かなり危険を伴う仕事です。心情的にはもっと評価されても…と思うところはありますが、実際は『診療報酬』と『病院の運営』にゆだねられています。今後、高齢者がさらに多くなるにつれリハビリ分野の診療報酬の引き下げが予想されます。適正な診療報酬をぜひとも実現してほしいところです…←最終は人任せ